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Snap Days

フィルム、モノクロ、ツァイスで。

水色ペーソス -3- 

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CONTAX 645 Carl Zeiss Planar 2/80mm T*  Kodak PORTRA 160NC


「銭湯に八百屋に文房具店、パチンコ屋にスマートボールの店もあった。向こうの通りには散髪屋が向かい合わせて二件もあったよ」
おじさんの言葉からはこの町の、本土のちょっとした町の様子と変わらないようなにぎやかな活気が感じられた。
ただそれは今はもうおじさんの記憶の中にしかないものだった。




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CONTAX 645 Carl Zeiss Planar 2/80mm T*  Kodak PORTRA 160NC


立派な石垣の通りを撮っていたら、そのおじさんが話しかけてきた。
おじさんのお父さんはかんざし職人で、この町に芸者さんがたくさんいた頃、その芸者さんたちのかんざしはすべてお父さんが作っていたらしい。
おじさんに話を聞いたあと、お父さんの手によるものだと思われるかんざしを僕は通りの小さなショーケースの中に見つけた。
そのかんざしの淡い水色の石がにぎやかだった頃の華やかさを微かにたたえている気がした。




[ 2010/02/14 19:11 ] | TB(0) | CM(8)
お!ポートレートいいですね♪
おじさん、いい笑顔だけどちょっと緊張気味かな?(*´m`)
両手のぐうでそれがわかりますね。
昔のこの町の賑やかさはおじさんの記憶の中だけのものになったけど
それを憶えているおじさんは幸せかもしれませんね。
[ 2010/02/14 21:08 ] [ 編集 ]
>なっちゃん
そうそう、このおじさん、話はどこまで続くのかって言う勢いだったけど、
写真を撮らしてって言った途端、急に固くなっちゃったみたい(^_^;
おじさんの記憶のこの町は元気で活気があって、
そこに住んでいたおじさんの自慢でもあるようだったよ。
今はひっそりとしていても、自分の町を誇りに思うおじさんは本当に幸せだね(^∧^)
[ 2010/02/14 22:43 ] snap.com [ 編集 ]
こんばんは。
おおっ、地元の方のポートレート、いいですね~!
地元の人が昔の話をされる時って
とても懐かしそうに、嬉しそうに話されますよね。
そんな温かなひとときがお写真から伝わってくるようです。

自分は気さくな方に声をかけていただく機会があっても、
写真を撮らせて下さいとはなかなか言い出せないほうなので羨ましいです^^。
[ 2010/02/14 23:22 ] sada_yama [ 編集 ]
以前、おちょろ船を造るおじさんにお話を伺ったことがありますが、
かつて賑やかだった頃の話を、夢見るようにいつまでも聞かせて下さいました。
その時々の政治に否応なく巻き込まれた結果、今の町があるように感じるのだけど、
そのことを淡々と語るおじさんの表情が穏やかだったことが印象に残っています。
もっとも、観光客であるぼくに胸の内の全てを語るとは思えませんが(^^;
[ 2010/02/15 05:39 ] うっしー [ 編集 ]
>sada_yamaさん
ありがとうございます。
いやー、このおじさんの話は長かったσ(^_^;)
おじさんも話したかったんだろうし、聞き賃じゃないですが、
写真くらいは撮らしてもらわないと割に合わないって思って、思い切って申し出ました。

おじさんの話の様子からして、僕のように外から訪れる人に、
この町のなにかを知ってもらいたいと、そう思われているようです。
今ではこのおじさんのような語り部の人から聞くしか知るよしもない昔のこの町の姿を、
僕なりに想像してみました。
[ 2010/02/15 22:41 ] snap.com [ 編集 ]
>うっしーさん
おちょろ舟の老船大工のおじいさんは、後半に登場いただく予定です。
たまに訪れる僕はどちらかというとこの島のこの町を感傷の思いで見てしまうのですが、
住んでいる人は毎日の生活があるのだから、ずっと感傷に浸っているわけにはいきませんよね。
ただたまにそんな気持ちの深いところに沈めている想いを、
その時だけの知らない観光客だからこそ話せるっていうことはあると思います。
きっと石垣の通りの解説のおじさんも同じだったんだと思えます。
[ 2010/02/15 22:49 ] snap.com [ 編集 ]
こんばんは。

ありますね、そんなこと(笑)
最初はお話し聞けてうれしくて、そして楽しくて、でもいつまでもいつまでも続く話。こちらから話の腰を折るわけにもいかず。でもコミュニケーションをとれること自体はやっぱり素晴らしいことですね。

2枚目の写真。
写真自体もとても優しく、懐かしい感じで好きです。
でも、やっぱりそんな話を聞いてこのかんざしを見つけた時って、
やっぱり特別な気持ちになりますよね。
とにかくこの写りが素敵です。

もしもっとコントラストと彩度の高い写真だったら全然違うものになってしまうんだろうと思います。
[ 2010/02/16 00:42 ] atsushi [ 編集 ]
>atsushiさん
地元の人たちのお話には「ちょうどいい」というのがありません(^O^;)
しゃべってる本人も着地地点が見えてない場合が結構ありますしね。
でもこうやってお話を聞けると、写真を撮り歩くのにもぐっと幅が出てくるような気もします。
なかなかこういうチャンスにも巡り合えないので、大事にしないと、と思いました。

二枚目のはガラス越しでマニュアルでもピントがあってるのかいないのか?って感じでした。
実際写りの方も微妙ではありますが、
かんざしのエピソード込みでatsushiさんの言われるように感じてもらえてうれしいです。
確かにカッチリハイコントラストだとこの写真から伝わるものも変わってしまったでしょうね。
[ 2010/02/16 20:51 ] snap.com [ 編集 ]
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